2023年3月22日、国土交通省から最新の公示地価が発表されました。
公示価格とは、国土交通省が毎年3月にその年の1月1日時点における全国の標準地の土地価格を公示するもので、一般の土地取引や相続税評価・固定資産税評価の目安として活用されるとともに、公共用地の取得、金融機関の担保評価、企業が保有する土地の時価評価の基準・指標としても活用されます。
気になる令和5年の福島県郡山市の地価の価格を一覧でご紹介します。
福島県郡山市における地価の価格について
今回行われた令和5年地価公示は、全国約26,000地点を対象に実施されています。
福島県内においては42市町村(13市22町7村)に計440地点で鑑定評価を実施しました。
(東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、帰還困難区域となっている富岡町の一部と双葉町、大熊町の7地点では調査を休止)
今回の発表によると福島県郡山市の地価の価格平均は、住宅地では36,500円(㎡)、商業地では62,000円(㎡)です。
郡山市で最も高価格地点は駅前1丁目112番「駅前1-6-6」で370,000円(㎡)。
最も低価格地点は三穂田町八幡字後町5番1で9,850円(㎡)。
そして郡山市の変動率は細沼町36番3「細沼町9-1」で一番の上昇となり+8.4%でした。
郡山市では住宅地、商業地とも上昇地点数が増加。
下落地点数も減少したため、2年連続で上昇地点数が下落地点数を上回りました。
これは、未だ継続されている超低金利や、コロナ禍に起因した賃貸共同宅から戸建住宅への需要シフトが住宅地需要を下支えしている状況が続いている事が要因となっています。
その一方、需要が集中し地価が上昇するエリアと、下落が止まらないエリアの二極化がさらに鮮明になってきました。
令和元年東日本台風によって浸水被害を受けた地域では、なお下落が継続している地点が多いものの、水害から3年以上が経過し一部には需要の回復の兆しもみられはじめてきました。
- 【住宅地】
- 内環状線から郡山駅寄りの中心部の住宅地では、供給が細っている反面、資金的に余裕のある層を中心に需要が強く、取引価格は継続的に上昇しています。
また、中心部近郊や郊外部においても、中心部の高価格物件を回避する需要の流入により上昇圧力が強まっています。 - 【商業地】
- 商業地では、郡山駅前地域において、新型コロナの影響により特に夜型の繁華街において収益性の低下が続いていたが、新型コロナの影響が和らいできたことにより下落から上昇に転じました。
また、事務所街や路線商業地においても、アフターコロナを見据えた事業展開や市街地住宅地の取引価格の上昇を背景とした地価の上昇が継続しています。
令和5年度 福島県郡山市の地価公示価格一覧
(単位:円/坪)
前年価格、変動率は下記PDFファイルをご確認ください。
2023年 郡山市地価公示の価格一覧 [PDFファイル]
詳しくはこちら→「令和5年 福島県地価公示」
二極化が鮮明になった福島県郡山市の公示地価
全国でみても2023年の公示地価は、住宅地や商業地といった全用途の平均が前年比1.6%上昇しました。
上昇は2年連続で、リーマン・ショック前の2008年(1.7%)に次ぐ水準となりました。
福島県郡山市では二極化が一層鮮明とはなりましたが、地価が下落していたエリアでは上昇の兆しが見えるなど、持ち直しの動きがどこまで広がるかが注目点です。
地価が上昇するエリアでは、将来的な売却を見込んで、資産性を重視した土地を購入する動きがさらに広がっています。
しかし、世界的な金融不安や金利上昇局面予想が囁かれている現在、これまでの上昇基調も調整が入るのではないかと考えています。
また、円安や資源高の影響で、建築コストの上昇が重荷になり、一部では土地需要に陰りも見え始めているとの見解もありますので、早めの売却をご検討ください。
土地・空き家買取サポート福島では、こうしたデータについても分かり易くお客様にご説明、ご助言いたします。
お客様のニーズに、しっかり応えられるよう日夜、情報収集・精査に努めております。
福島県郡山市で土地の売却、空き家の有効活用をお考えの方は、お気軽にご相談ください。