2024年3月26日、国土交通省から最新の公示地価が発表されました。
公示価格とは、国土交通省が毎年3月にその年の1月1日時点における全国の標準地の土地価格を公示するもので、一般の土地取引や相続税評価・固定資産税評価の目安として活用されるとともに、公共用地の取得、金融機関の担保評価、企業が保有する土地の時価評価の基準・指標としても活用されます。
気になる令和6年の福島県郡山市の地価の価格を一覧でご紹介します。
福島県郡山市における地価の価格について
今回行われた令和6年地価公示は、全国約26,000地点を対象に実施されています。
福島県内においては42市町村(13市22町7村)に計441地点で鑑定評価を実施しました。
(東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、帰還困難区域となっている富岡町の一部と双葉町、大熊町の6地点では調査を休止)
今回の発表によると福島県郡山市の地価の価格平均は、住宅地では37,000円(㎡)、商業地では63,500円(㎡)です。
郡山市で最も高価格地点は駅前1丁目112番「駅前1-6-6」で382,000円(㎡)。
最も低価格地点は三穂田町八幡字後町5番1で9,790円(㎡)。
そして郡山市の変動率は細沼町36番3「細沼町9-11」で一番の上昇となり+8.7%でした。
新型コロナが感染症法上の5類となり人の流れが回復したことや、再開発事業で郡山市など都市部を中心に地価の上昇が続いており活発な取引が行われています。
特に、日和田町では複合型商業施設に近接し、かつ価格が手ごろなため地価が8.1%上昇しました。
これは、地域の商業施設の発展が地価に与えた影響を示しています。
しかし、利便性の高い地域とそれに劣る地域との間で、価格の差が顕著になり前年に続き二極化が進行しています。
- 【住宅地】
- 住宅地では、内環状線から郡山駅寄りの中心部の住宅地では供給が細っている反面、資金的に余裕のある層を中心に需要が強く、取引価格は継続的に上昇しています。
また、中心部で地価上昇を牽引していたエリアでは、地価及び土地建物総額が上限水準に達し上昇率は鈍化し、その周辺エリアが需要の受け皿となって上昇率が拡大しました。
一方で、令和元年の東日本台風の被害を受けた地域においては、前年と比較して下落率は縮小したものの下落が継続しています。 - 【商業地】
- 商業地では、郡山駅前地域において新型コロナの影響により繁華街において収益性の低下が続いていたが、昨年の5類移行を経て、回復傾向が鮮明になり、駅前再開発もあり上昇しました。
また、住宅系の利用も可能な市街地の既成商業地についても、背後住宅地の地価上昇の影響を受け、これまでの水準を大きく上回る価格帯での取引がみられ、上昇率が拡大しました。
令和6年度 福島県郡山市の地価公示価格一覧
(単位:円/坪)
前年価格、変動率は下記PDFファイルをご確認ください。
2024年 郡山市地価公示の価格一覧 [PDFファイル]
詳しくはこちら→「令和6年 福島県地価公示」
様々な要因が複雑に絡む2024年福島県郡山市の公示地価
福島県郡山市の2024年の公示地価では、県全体でも3年連続で上昇地点数が下落地点数を上回り、不動産市場は比較的安定しています。
地価が上昇しているエリアでは、将来の売却を見込んで、資産性を重視した土地を購入する傾向が広がっている一方で、国際情勢が不動産市場に影響を与える可能性があり、為替変動や企業業績の変化など、世界的なマクロ経済の動向が住宅地価や不動産価格に反映されることが考えられます。
実際に建設資材の高騰により、市街地の高い土地を購入することを控える動きが見られ、比較的安価な郊外の土地を求める傾向が増加しています。
また、郊外の商業施設の発展により、市街地以外の地域への注目も増えています。
このような状況を踏まえて、郡山市の地価動向は地域の特性や需要動向、経済情勢などを総合的に分析し、将来の投資や取引に備えることが重要です。
土地・空き家買取サポート福島では、お客様の土地の動向をしっかりと把握し適切なアドバイスができるように日夜、情報収集・精査に努めております。
福島県郡山市で土地の売却、空き家の有効活用をお考えの方は、お気軽にご相談ください。